ココナッツを取ってきてヤシの実アモックを作る

今回の食材は前回のナイフフィッシュの半分を使ってヤシアモックを作ろうということになった。
アモックはカンボジアの伝統料理だ。
レストランなんかだとバナナの葉にくるんで出てくるが、今回ロイからの提案はヤシの実を使ったアモックを作ろうということ。
アモックにはいろんな種類があるのは知ってるけどヤシの「実を丸ごと使うアモック」というのはじめてだ。
どんなんだろう?
ロイの奥さんと市場でアモック用のココナッツミルクや調味料のようなものを買いに行く。
あれ?そういえばヤシの実買ってない?
村に着くとロイが
「ヤシの実はあそこ」だと言い出した。
そうか村にはヤシの木があったんだ。
これどうやってのぼるの?というと「俺が登るんだ」と言ってヤシの木にスルスル登っていく。
すげえ、僕も木登りは得意だがこれは無理だ。
動画だとわかりにくいけどロイがスルスル登ってるこのヤシの木、かなり高い。
落ちれば骨折は確実だろう。
それにしてもロイはすごいな、超田舎育ちだからなんでもできる。
そしてヤシの実をねじって落とす。
が、そのうちの一つが落ちた衝撃で割れてしまった。
ロイがあちゃ~という顔をする。
そして降りてきたロイがいきなりの割れた中の液を飲んだと思うとココナッツを割り、割れたヤシの実にかぶりついた。
え?
まるでリンゴでも食べるみたいにロイがヤシの実をかじる。
ヤシの実の白い部分は食べれるのは知っていたが、まだ白いのは見えない若いヤシの実だ。
それ食えんの?
このヤシの実、まだ実が熟してない状態で白いココナッツができる前のヤシでやや柔らかいことがあとでわかった。
お前も食うか?
とロイがその割れたヤシの実を差し出した。
ヤシの実は若い状態だとかぶりついて食えるのか、初めて知った。
どんな味が?
とかぶりついたが
ぐあぁあ渋い!
甘みはほとんどなく、渋い。
渋柿ほどではないが決しておいしいとは言えない。
しかも繊維がすごい、噛めないことはないが結構硬い。
でもロイからそのヤシの実をもらった子供たちはリンゴのごとく食べてる。
なんで食べれるの?
ロイの一歳の息子も普通に食ってる。
なんでお前も食えるの?
ちなみにいくつかとったうち、一つのヤシはただのジュースでしか使えなかった。
というのもまだ若くて中身のココナッツ部分ができてないからだ。
ヤシの実は熟れる段階によって食べ方が違う。
それにしても面白いなあ。
「なんでも食べる」ということの中に食べごろじゃないものまで食べるという方法までこの国にはある。
熟れたパパイヤやマンゴーはフルーツとして知られるが
まだ熟れる前の青い状態は野菜としてサラダなどに使用される。
青いバナナはスープに入れる。
ジャックフルーツも売れた状態ではフルーツだが、熟れる前はニンニクのような食感になる(ニンニクのようなにおいはない)
最初は「え?食べれるの?」と思ったが予想以上においしいものばかりだった。
ヤシの実サクサク
さてヤシの実を手に入れたところでここから彼女たちの出番だ。
ヤシの実って硬いと思っていたけど、若い実の状態だとこんなに包丁でサクサク切れるなんて思わなかった。
動画で見ると気持ちいい。
それにしてもザクザク包丁で切れ目を入れて何やってんのかと思ったら骨が多いので骨切をしてるらしい。
確かにナイフフィッシュはすりつぶすことが多いので小骨も多いんだろうとは思っていたけど、骨切が雑過ぎて果たして意味あるのだろうか・・・
ヤシの実アモックを食べてみる
あ、これはうまい!
魚のうまみもしっかり出ているし臭みはココナッツミルクでほとんど消されている。
アモックって固まってるイメージだったけど、あれは卵が入ってるからかな?
今回作ってもらったヤシアモックはカレーみたいにトロトロの状態だ。
なんにせよ味はおいしい。
子供たちがかぶりついて食べてる。
ただしちょっと骨がじゃまだな。
やはりナイフフィッシュの大きいものはちゃんとした処理をしないとだめだ。
子供たちはぺっぺっと骨を吐き出してる。