スパイニーイール(トゲウナギ)を唐揚げにして食べる

今回の食材はこちらのスパイニーイール。
「トゲウナギ」という名前もあるけど、日本では「スパイニーイール」の方が有名なのかな?
熱帯魚屋さん以外ではまず見かけない魚。
ドジョウのようなフォルムだけどドジョウと違って口先がとがっていて、初めてみたときは「こんな魚がいるんだ」と衝撃的な印象だったのを覚えている。
一応スパイニー 「イール」(EEL)つまりウナギ(EEL)と名前が付くため、カンボジア人からはEELだEELだといわれていたが、もちろんウナギとは別の種類。
投網などすると簡単に採れ、投網漁に同行した際よく見かける魚。
ウナギやドジョウと明らかに違うのはその名前の通り背中にトゲがあること。
見えにくいけど背びれのあたりにトゲがいくつかある。
面白い魚だな。
日本とちがって河川のほとんどが濁ってる東南アジアの河川で住めるように独自の進化を遂げた魚なんだろう。
味の予想が全然つかない。
種類が違うのか、今回二種類の色のスパイニーイールをカンボジア人の友人から手に入れることができた。
網目模様のスパイニーイールはなんかカッコいい。
ちなみにたまに馬鹿でかい50~60センチクラスのスパイニーイールが市場で売られていることがあり、もし次回見つけることができれば買ってみたい。←こういうことがあるからアジアのローカル市場は面白い。
ソカーがするする木の登る
まず最初はスパイニーイールを洗って塩もみする。
やはりウナギと同じようにぬめりを塩でとる模様。
そして七輪に火を起こして鍋の準備をしてる時に、ソカーが「ついてきて!」と言う。
なんでもスパイニーイールの唐揚げにつけるためのタマリンドの実をとってくるとのこと。
タマリンドは塩気のない梅干しのような味をしておりペースト状にして調味料として東南アジアではよく使用される。
ちょこちょここの動画でもスープの味付け用として出てくる。
ただ、ここの生のタマリンドはそこまで酸っぱくないような気がする。
やや酸味のあるナシのような味といえばいいかな、普段スープなどに入れる茶色くねちょねちょしてるタマリンドはこういう生のタマリンドを発酵させたものなんだろうか・・・。
このタマリンドをすり鉢でつぶして調味料に入れ、タルタルソースのごとく食べるらしい。
揚げたスパイニーイールにはこの食べ方がポピュラーとのこと。
ミャンマーの家庭料理を見ていわかったがこのタマリンドはその酸味で魚のうまみを引き出してくれる非常にいい調味料だ。
このでかい木はタマリンドの木のようで、するするとソカーが木を登りだした。
木登りできる女の子ってすごいな。
この村に最初に来た日にも子供たちがこの木に登ってタマリンドをとっていたのがなつかしい。
マンゴー、パパイヤ、ヤシの実、ノニと一通りが小さい集落にあって季節によっていろいろなフルーツが食べられる。
自分もこういう暮らししてみたいな・・・。
5分ほど木に登ったソカーがタマリンドをもって降りてきた。
ここで姉のスッチーがスパイニーイールを油で揚げていく。
その間にソカーがタマリンドの実をすりつぶして調味料と混ぜていく。
トゲウナギの味はめちゃウマい
実食してみるがトゲウナギ、味はめちゃくちゃうまい。
身もしっかりしてるし、旨味もあるし、小型のためか臭みはそこまでない。
揚げたせいもあるけど、触感や風味もウナギにやや似てる気がする。
背骨は硬いが小骨はそこまで感じない、小さいけど三枚おろしにすればいろんな料理に使えるかもしれない。
タマリンドの調味料は揚げたスパイニーイールにはよく合う。
これはこれでおいしい。
スパイニーイールは食用によく用いられる魚だけあって割とおいしい魚だということがわかった。
カンボジアでは簡単に手に入る魚だけど食べれるところが少ないのが問題だよな・・・。
ちなみに屋台などでも売ってるけどほとんどがカリカリに揚げてしまって魚の味そのものが楽しめないのがネック。
こういう普通に揚げたスパイニーイールを食べる機会は観光客としてカンボジアに来てもなかなかないんではないだろうか。